新しい重力理論の解説書
新しい重力理論によるDirac方程式より、非相対論のハミルトニアンが求まり、それを古典近似する事によりNewton方程式が求められました。その時、重力ポテンシャルは変更をうけて付加ポテンシャルが現れました。そしてその付加ポテンシャルが水星の近日点移動、GPS衛星の進みそして地球の公転の進みと言う3個の物理的な観測量すべてを非常に正確に再現する事がわかりました。この事は物理を勉強しているものにとって、大変楽しい事である点は間違いありません。
残念ながらアインシュタインの一般相対論は自然界を記述できるような正しい理論ではありません。それどころかアインシュタインは一般相対論によりどの自然現象を記述したいのかの最も重要な問題が不明です。この事はすでにNova出版の教科書(第2版)の第9章には詳細な記述をいれてありますので、概念的な一般相対論の困難について理解を深めたい場合は、教科書の第9章 (第9章 改訂版) を参考にして下さい。
一般相対論における間違いの中で、重要で基本的な事として明らかになっている事があります。それは、アインシュタインが「時間と空間」を認識し理解できていると思い込んでしまった事です。これは、彼の「Arrogance」または「Ignorance」に原因があると考えられます。「時間と空間」は場の理論の言葉で言ったらパラメータであり、これを土台にして「場」を記述しています。従って、「時間と空間」は物理現象の研究対象にはなり得ません。例えば、人間が時間を認識しているのは、「時系列」という記号により可能になっています。また、空間を認識しているのは「物質」を通してのみ可能となっています。その空間のスケールが変化するといっても、これは何を言っているのか全くわからない事で物理学の研究対象にはなりません。
大切な事は、新しい理論が出始めの頃は、やるべきことが山ほどあるという事です。逆に言えば、若い人達にとって、今は、これに関連する新しいテーマを見つけ、論文を書くべき最大の好機である事は間違いないと思います。例えば、「うるう秒」の問題から過去に建造された石造物のうち、天文的な意識で作られたものに関してはその年代測定が可能である事がすぐにわかります。興味があればさらに色々な現象に応用できる可能性があると考えています。それに、この理論に関しては、場の理論の基本がわかっていて、また量子力学をっかり理解していたら、それ程大変な計算をする事なしに、新しい仕事が十分可能であると思われます。この事を考えるにおよび、新しい重力関係の物理を日本語で紹介する事に決心した次第です。以下に関連した章を抜粋しておきます。
また、学部生からの要望を受けて、重力理論とは直接の関係はない付録の部分もアップしておきます。参考にして下さい。この問題に興味を持って調べる事により、その他の物理の理論に関しても勉強して行く動機になる事を期待しています。
[付記] 場の理論の基礎は電磁気学です。教科書 「電磁気学 (現象と理論」) をPDFで公開しています。是非、しっかり読んでこの「アインシュタインへの伝言」をより深く理解して欲しいと思います。
電磁気学 (現象と理論)
教科書 : 「アインシュタインへの伝言」 閑話休題